OUR BIBLES

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朝夕の寒暖差が厳しくなりました、いよいよ秋の訪れ。店頭に並ぶ新作に、ご来店されるお客様の顔もほくほくのご様子。街の本屋に並ぶ雑誌にも、Engineered GarmentsやCOMOLIの名を見かけることが多くなってきましたね。

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創刊から3冊目を数える『nepenthes in print #2』はもちろんのこと、女性誌『& premium』 や、季刊発行が待ち遠しい『BRUTUS』のファッション特集号が、本屋の店先を賑わせています。そして、アルバイトスタッフ中里イチオシの関西発『SEVEN HOMME』が、amazon経由で手元に届きました。近年叫ばれる雑誌業界の不振はどこ吹く風、中身の濃い仕事が見えてきます。

いくつかの記事に目を通して、仕上げられたスタイリングを横目に思うことがひとつあります。どの記事にも共通しているのが、「作り手の想い」を代弁していること。

情報共有や検索があまりにも簡単に済んでしまう現在、どこに帰結を求めているのかと言えば、それは当前のように『原点回帰』へと向かいます。作り手が発することばが、より重要とされているのです。

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Engineered Garmentsのディレクター鈴木氏への取材記事に、たびたび登場する『UNION SQUARE(ユニオンスクエアー)』の名前。ネペンテス代表の清水さんが在籍していた会社でもあり、いまの洋服業界を牽引する人なら、誰でも知っている服屋でもあります。もちろん、わたしたちのお店PICK-UPとの関わりも大いにある取引先。

その彼らが手掛けた冊子が、お店にあります。数多くの紙媒体が消え去り、危機を迎えるいま、あらためてUNION SQUAREの想いを綴った冊子の存在は、貴重なものです。

きょうは、その一文を以下に。

Voice
<ユニオン・スクエアー>は洋服屋です。

けれど<ユニオン・スクエアー>は洋服だけを売っているのではありません。その洋服を生んだ土地の歴史、風土、人の手の持つ暖かみ。服を通してライフスタイルそのものを届けたいと願っているのです。大仰かもしれませんが、それは「文化」と言いかえることのできるものではないでしょうか。もちろん、服なら何でもいいわけではありません。質感のいい服、伝統的な服でなくては、ライフスタイルを持ち得ません。素材を吟味し、丁寧に縫製された本物の服だからこそ、その土地の文化を伝えられるのです。スコットランドの風土が育んだスウェーター、スウェーデン産のトナカイの革のバッグ。

その本物の服はひと目で心を魅きつける力を持ち、また何年も着ていてもその魅力を失うことがないのです。’60年代から’70年代に青春といわれる時期を過ごした者にとって、外国といえばすなわちアメリカでした。映画や雑誌などメディアを通してアメリカに憧れ、海を渡ったのが1970年。サンフランシスコ大学在学中の4年間に得たすべてが、現在の私の原点となっています。アメリカに始まり、そこで培った目を通して世界中のいいものを見つけ出す。そしてそれを納得できる値段でお客様の手元に届ける。<ユニオン・スクエアー>はそのために存在しているのです。北米・中南米・ヨーロッパ・アジア。まだまだたくさんの土地に足を運ばねばなりません。人の住む所には必ずいいものがあるのですから。それを見つけ出すのは若いあなた達の世代の役目です。驚き、感動する心があれば、きっと本物の服に出会うことができるはずです。その魅力をお客さまにわかっていただくにも同じ心が必要なのだということも、忘れないで欲しいと思います。今、<ユニオン・スクエアー>はよりいっそう大きくなろうとしています。しかし組織だけが大きくなっても意味はないのです。スタッフひとりひとりが共に大きく育っていかなくては。’90年代のライフスタイルを作り出すのは<ユニオン・スクエアー>であり、そしてあなた自身でもあるのです。

———————————————————————————–〈〉に、自らの名前を当てはめて、私たちはお店に立っています。デザイナーと呼ばれる「つくり手」たち、そして「伝え手」である私たち。

良き服との出逢いは、当店にて。

いつでも、皆さまのご来店をお待ちしております。

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